播州織について
播州織をめぐる時代の潮流
播州織は戦後、海外市場を開拓し、輸出型産業として発展してきましたが、
オイルショックによる不況やプラザ合意による円高の進行、リーマン・ショックの発生、
さらには新興国の低価格な海外商品の流入により市場環境が大きく変化した影響を受け、
近年、生産数量は大きく落ち込んでいます。
生産数量のピークである昭和62年からすると、今では10分の1以下となっており、
輸出主体から内需主体への転換を図って、生産数量の90%が内需となっております。
播州織は、220年以上の伝統を持ち、産地の経済的発展や雇用吸収に大きく寄与してきた基幹産業で、関連企業も多く集積しており、全国有数の織物産地を形成しております。
播州織の特徴
糸の段階から染め上げる先染め織物であり、植物繊維の中でも綿花からとれる綿を中心とした細番手の織物が特徴です。
近年市場に対応するため新しい開発が進み、太番手や異素材を入れ込むなど更に多様な進化を遂げています。
分業体制
先染め織物は、非常に多品種で、規格面においても数百種類を超えており、
産元、染色、準備工程、織布、加工と業種を分けております。
それぞれが得意とする分野において、無駄なロスをなくし、常に新しいものに挑戦し研究を怠らず、技術を磨きながら後世に継承するように作られたものです。
大量生産などに適した方法です。
アパレル
ブランド
産元
産元とは、天然繊維、化学繊維、合成繊維等を素材とする織物生産地において、零細過多性を余儀なくされている機業の生産を維持するため、創造・企画・販売等、商社・問屋或はバイヤー等の要望を充たすための商行為はもちろん、産地内の金融面の面倒をも見ながら、生産から販売に至るまで一貫した管理事務を行っています。
染色
整経
織布
加工
色褪せない”色糸”
環境に気配りして糸を染めます。
糸を揃えて”柄組”
織機で細い糸を”布”に
人に優しい一枚の布を織ります。
手触り・機能を吹き込む
天然の素材を合成繊維に優る布に仕上げます。
BOK抗ウイルス加工
繊維製品に付着したウイルスの数を減少させて伝播を弱めることができます。
繰り返しの洗濯も可能です。